ALCの経年劣化は無機質原料である点から長期安定性の高い材料と言えます。しかし、前述の通り劣化はすべての外壁材でおきます。ALCも、いろいろな劣化要因により性能が低下致します。まずALCの改修を行ううえでどのような劣化がALCに起こるのか、ご覧いただきましょう。
1.ALC外壁の劣化実例
目地に沿ってひび
・パネル本体の劣化
ひび割れ、欠け、浮き、鉄
筋露出、表層脆弱化
塗膜がはがれている
・仕上げ塗装
汚れ、変退色、光沢度低
下、白亜化、磨耗、
ひび割れ、ふくれ、はがれ、
付着性低下
手で触ると白い粉?
・仕上げタイル張り
ひび割れ、欠け、浮き、
剥落
浮き・切れ・破壊
・シーリング材
汚れ、ひび割れ、肉や
せ、白亜化、
仕上げ材の浮き、切れ、
被着体の破壊
換気口腐食と汚れ
・外壁付属物の取り合い部
取付アンカー類の緩み、
抜け落ち
2.原因を探る
残念ですが、すべての原因をここで説明することはでき
ません。建物・気候・生活スタイル・周辺環境等、完全に
一致する物件はありません、前述のように、
複合的起因である場合が多く破損箇所が表面上同じに
見えても原因まで同じと判断するのは危険です。
不必要な工事や費用を掛けない為のガイドラインとして
「よくある質問集」や「情報交換」の項を参照にして
みてください。
サッシ左上のひび
・サッシまわりでなぜひびが入るのか。
目地端部の浮き ・浮きはなぜおきるか。
劣化末期ですね
・コーキングの切れはなぜおこるか。
上の3事例をとってしても答えはひとつではありません。
個々の症状に対する原因や対処法は
「お問い合わせ」や「非公開個別相談」で出来る限り
お答えしています。どうぞご利用ください。
3.放置しつづけるとどうなるのか。
「この症状がでたらこう直す」、はよく書かれています。
では、そのまま放置し続けるとALCは一体どうなるので
しょう?
仕上げ材のシーリングや塗装もしない状態のALCを数年
間放置した状態をわざわざ確認すること自体「意義」があ
るかどうかは賛否ございましょう。
特に売り手が見せるということは必要以上、客に危機感
をうえつけ改修意識を煽るようにみえてしまうでしょうし、
むずかしいところです。
しかしながら、本来数十年使える材料をわずか数年で廃
棄処分、ローン20〜25年で組んだりしていたら尚更割り
切れません。廃棄した車のローンを払い続けてるのと同
じ?
余談でした。極論は「土に返る」(〜ALCを顆粒状に粉砕
ししたものが肥料に利用なんかもされています〜)なんで
すがそれでは家屋改修保全からあまりに離れてしまいま
すので、その一歩手前の状態を見てもらいましょう。

実験:土留めで8年 角が風化したように崩れているのは壁内に浸透した水分の冬期凍結融解、内部鉄筋発錆体積膨張による剥落と炭酸化による強度低下・表層脆弱化が主な原因だと思います。
実験:焼却炉防壁で8年 実験ですから全体で劣化状態を目視できますが実際の不良箇所では仕上げ材の下に隠れ見えないことが多く表面の再塗装だけでは本質的問題解決に至らない場合があります。ここからも事前調査の重要性がご理解頂けることと思います。
繰り返し言います。
上の2枚の写真は仕上げをせずに放置した実験です。
実際の建物ではALC標準施工要綱・建築基準法等に従
い正しいALC施工と仕上げが施されておりますので写真
のようにはなりません。ご安心ください。
専門の技術施工改修保全によりALCはさらに数十年建
物を守り続けます。
が、それには定期的な補修メンテナンスが必要です。
その時期をどう判断するか・・・、
『現状のまましばらくいけるのか、補修するのか、
張替えなければならないか、構造材の補強を
しなくてながく持たせる定期補修の間隔は?』
その判断そのものは各地域、建物調査会社または
専門業者の現場ごとの調査結果に頼らざるを得ま
せん。しかし、どの時点でその調査依頼するか、
は自ら決断しなければなりません。
ALCも劣化し不変ではないこと、 しかし、
メンテすることさらに数十年間家を守れる建材
ちょっと認識してもらうだけでリフォーム業者が提出
する見積にこちら側からの提案もできるはずです。
おなじ予算でもその内容、費用対効果は断然違った
結果が期待できます。